映画 スパイの妻
目次
①はじめに
・映画「スパイの妻」概要
②映画「スパイの妻」あらすじ
③映画「スパイの妻」について
・映画「スパイの妻」ロケ地について
・黒沢清 監督が挑む歴史の闇
④スタッフ・キャスト
⑤黒沢 清監督作品を無料視聴する方法
⑥映画「スパイの妻」まとめ
①はじめに
・映画「スパイの妻」概要
2020年6月に、NHKBS8Kにて放送されたドラマ作品を、
劇場版として再編集した作品。
この物語は太平洋戦争前夜の日本が舞台となっている。
実際に起こっていた史実に基づき作成された作品である。
ここでは本作のあらすじと作品にまつわる
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②あらすじ
時は1940年(昭和15年)。太平洋戦争前夜。
神戸で貿易会社を営む福原優作。
「悪魔のような所業を見た」
ある時訪れた満州にて、偶然にも国家機密を知ることになる。
それは満州第七三一部隊による、衛生的な給水体制の研究を主任務とすると同時に、
細菌戦に使用する生物兵器の研究・開発機関で人体実験が行われている
というものであった。
この非人道的である行い。
それは国家機密にあたる。
優作はそれを国際政治の場で世に知らしめようとする。
しかしその行いにより、優作はスパイとしての容疑がかけられる。
優作の妻、聡子。
知らぬ間にスパイとして容疑をかけられた夫に対し、
様々な違和感を感じ事の真相を知るが
優作の正義を信じ付き従う。
二人に立ちはだかる国家という巨大な闇。時代の荒波。
それに立ち向かっていく夫婦の固い絆を描いたラブサスペンス。
③映画「スパイの妻」について
・映画「スパイの妻」ロケ地について
ロケ地となった場所は黒沢清監督の出身地でもある兵庫県神戸市中心となっています。
なぜ神戸なのか。それについては下記インタビュー動画にて語られております。
どうやら、黒沢清監督が大学にて教鞭をとっていた際の教え子が
「神戸で何かとりませんか?」
と持ち掛けてきたことがきっかけとなっているようです。
神戸は明治大正時代から残る古い建造物が数多く存在し、独特な雰囲気がある街です。
平成7年1月の阪神・淡路大震災により、
歴史的な建造物を含め街の建物には大きな損害を受けているが、
市による建造物の復元により、今もなお多くの歴史的な建造物が存在しております。
その背景には、昭和53年(1978)に制定された「都市景観条例」が一因としてあり、
「都市景観を”まもり””そだて””つくる”」という目的のおかげで、
街の景観が守られてきたのではないかと考えられます。
・黒沢清監督が挑む歴史の闇
この作品において黒沢監督の描こうとした歴史の闇とは何であったのか。
予告動画にでていた「 歴史の闇 (ミステリー) 」というワード。
本作品は歴史を基にしたフィクションである。と黒沢清監督自身も語っております。
基となった歴史とは何なのでしょうか。
それは実際に第二次世界大戦期の大日本帝国陸軍に存在した研究機関のひとつでる、
731部隊なのではないかと推測できます。
~731部隊とは~(wikipediaより引用)
第二次世界大戦期の大日本帝国陸軍に存在した研究機関のひとつ。
正式名称は関東軍防疫給水部本部で、731部隊の名は、
その秘匿名称(通称号)である満州第七三一部隊の略。
このような通称号は日本陸軍の全部隊に付与されていた。
初代部隊長の石井四郎(陸軍軍医中将)にちなんで石井部隊とも呼ばれる。
この部隊については実際長い間情報が不足しており活動内容が
不明瞭であったとのことです。
当時から高い気密性を保ち活動が行われていたようで、その理由として表向きには、
兵士の感染症予防や、衛生的な給水体制の研究であったが、その裏で、
秘密裏に細菌兵器の研究、それに伴う非人道的な人体実験が
行われていたからではないかと考えられる。
そしてそれを国家ぐるみで隠ぺいしようとしていた大日本帝国陸軍。
これまで多く語られてこなかった日本の史実に基づいた過去、
戦時中に渦巻いていた大きな狂気に
主役の福原夫妻が立ち向かうことで「 歴史の闇(ミステリー) 」として黒沢清監督は
描こうとしていたのではないでしょうか。
④スタッフ・キャスト
キャスト
福原聡子:蒼井優
福原優作:高橋一生
津森泰治:東出昌大
竹下文雄:坂東龍汰
駒子:恒松祐里
金村:みのすけ
草壁弘子:玄理
野崎医師:笹野高史
露店商:佐藤佐吉
スタッフ
監督:黒沢清(兼脚本)
脚本:濱口竜介、野原位
音楽:長岡亮介
制作著作:NHK, NHKエンタープライズ, Incline,
C&Iエンタテインメント制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
配給:ビターズ・エンド 配給協力:『スパイの妻』プロモーションパートナーズ
⑤黒沢 清監督作品を無料視聴する方法
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⑥映画「スパイの妻」まとめ
この作品を語るうえで上がってくるワードは「夫婦の愛」、
「歴史の闇」というものが上がるのではないかと思います。
一見大きな敵に夫婦の愛に立ち向かうラブサスペンスの作品のように見えますが、
その大きな闇というのが見どころかと思われます。
洋服が流布してきたが、戦時中でありそそんな敵国の服を着るなんて。。。という
国のお達しにより、国民が和服に近い恰好をするようになっていました。
そんな混とんとした時代の中で、実際に行われていたのだが今まで、
多く語られてこなかった、歴史に触れているこの作品は、
日本という国の歴史を知る上でも一見する価値はあるのではないでしょうか。
また、主演である蒼井優さんは、撮影当時は結婚する少し前であったとのことなので、
実際に妻になる少し前の妻役・蒼井優さんの貴重な演技も必見です。
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